バナナがバナナじゃなくなるとき

バナナがバナナじゃなくなるとき     ダイアナ・ラサール、テリー・ブリトン 著

マスターカードのテレビCMって

「モロッコで買った何か 20ディラハム」

「チュニジアで食べた何か 15ディナール」

「ポルトガルで飲んだ何か 5ユーロ」

「ヨーロッパでの思い出 プライスレス」

「お金で買えない価値がある」てな感じですよね。

このプライスレスという部分について書かれたのが、この本です。

大変、有名なマスターカードのマーケティング展開ですが

社会がある程度まで豊かになると、モノそのものではなくモノを獲得するプロセスや

獲得した後に感じる優越感や安心感に満足感の比重が移っていきます。

その経験(=エクスペリエンス)をいかに提供するのかが、この本のテーマです。

その要素には、製品、サービス、環境の3つがあります。

それぞれ、必要で重要な要素なのですが、提供する商品やサービスによっては

特に力を入れるポイントが変わってきます。

例えば、通信販売だと購入する際の環境を変えることができませんので

サービスや製品が重要になります。

様々な事例を使って、それぞれの要素について解説していますので

とても分かりやすいと思います。

ただ、事例を集めただけのように見えるかもしれませんが

そこから、いかに使える要素を引っ張り出す事ができるか

そして、それをどのように応用するかが、この本を生かすか殺すかを決めると思います。

ちなみに、タイトルのバナナというのは

1950年頃にアメリカのニュージャージーにあるレストランで

出されていた「フォスター」というバナナを使ったデザートに関する

エピソードから取られています。

この、エピソードだけでも読んでインプットしておけば

プライスレスを意識できるようになると思いますよ。

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