マネーボール

マネー・ボール 奇跡のチームをつくった男      マイケル・ルイス 著

メジャーリーグベースボールのチームの中でも

日本人にはあまり馴染みのないアスレチックスというチームが

お金をかけず、独自の視点を持ってチームを強くしたかという話。

しかし、主人公はチームの監督でも選手でもなく、現役時代にドラフト1位でメジャーに入り

期待されながら全く才能を発揮することができなかったGMのビリー・ビーンだ。

自分がメジャーで活躍できなかった理由を冷静に分析した結果

従来のスカウトの方法では博打的要素が強いことを知り、それまでの常識を全く無視した

スカウトやトレードをすることで、隠れた実力派選手を発掘し安く契約する。

その結果、選手の平均年俸は低いにも関わらず1999年シーズンから4年連続でプレイオフ進出を果たしている。

例えば、打者の成績は普通、打率、打点、ホームラン数、盗塁数などで判断されている。

しかし、アスレチックスで最も重視されるのは出塁率と長打率だ。

そして、1打席当たりの投球数も重視されている。つまり早打ちする選手は嫌われる。

しかも盗塁はチームとしてほぼ禁止というから徹底している。

(その方針を守らなかった監督やコーチは全てクビにしている。)

こういったデータをもとにシーズンに入る前に総得点と総失点を予測して

得失点差から順位まで予測してしまう。しかもそれがほぼ当たる・・・・。

こういった戦略を支えているのはメジャー出身者ではなく、大学で経済学の学位をとったエリート達だ。

こう書くとこのビリーという人は素晴らしい人のように思うが

非常に感情の起伏の激しい人らしく、腹が立つとすぐに椅子を投げたり怒鳴り散らしたり・・・・

とても誉められるような人ではない一面も持っている。

他人と全く違った一貫した視点を持って、選択肢を増やすというところは

投資やビジネスにも活かせるところがあり非常に面白かった。野球好きはMUSTで読んでみて欲しい。

今年はアスレチックスに注目してMLBを観戦してみようと思う。

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