名指導者上杉鷹山に学ぶ

名指導者上杉鷹山に学ぶ             鈴村 進 著

江戸時代後期の米沢藩主に養子として迎えられて

ガタガタだった米沢藩の財政を立て直した名君として名高い

上杉鷹山から経営者としての心構えを学ぼうという本だ。

有名なエピソードとして、アメリカ大統領だったケネディが就任した時に聞かれた質問

「あなたが一番尊敬する政治家は誰ですか?」という問いに

「上杉鷹山です。」と答えて、アメリカから有名になったという話がある。

自分はこの時代の人物に尊敬する人物が何人もいるのだが

共通しているのは、誠実、謙虚でありながら筋を通すところは

頑として譲らないという意志の強さと情熱を持っていることだ。

例にもれず上杉鷹山という人もそういった面があり、尊敬できる人物だ。

しかし、経営者としてトップにいた鷹山だけに注目するのではなく

その周りで鷹山を支えた人物とその人の存在の意味や考え方、

逆に反対する人達の存在の意味や考え方をみていくと、さらに参考になる。

大体、反対する側にまわる人のとる思考パターンと行動というのは、

今の時代も変わっていないということが本当によく分かる。

江戸時代の古い時代の古い社会システムの中での話だと割り切ってしまうのではなく

上杉鷹山を取り巻く状況と人物まで含めて、自分に応用してみると学びの多い本だと思う。

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