11分間

11分間     パウロ・コエーリョ 著

この書評でも、ずっと前に紹介した『アルケミスト』という本と同じ著者の小説です。

2003年の世界ナンバー1ベストセラーだそうで、世界中で読まれている本です。

表紙は見て分かる通り、女性が裸で寝ている絵ですが、帯の

「愛がなければ、私は無に等しい。 

 セックスなんて11分間の問題だ。脱いだり、着たり意味のない会話を除いた

 “正味”は11分間。世界はたった11分間しかかからない、

 そんな何かを中心にまわっている……。」

というコピーになぜか惹かれてしまいました。

物語はいきなりマリーアという売春婦の子供の頃の

初恋に躓き、恋愛に晩生になってしまう物語から始まります。

少し切ないけれども、どこか歪んでしまって、

とてもじゃないですが明るいという印象は受けないと思います。

そこから展開される物語も、女性が理不尽に押さえつけられている状況に

どこかしら矛盾と薄暗さを感じながら、女性の力強さも感じることができます。

さすがに世界ナンバー1ベストセラーになるだけのことはあると思います。

単に自分が権威に弱いだけかもしれませんが……。

そこらへんは読まれた方の判断にお任せします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です