【後半】細部の精度を上げ、権威シグナルを積み上げる——GEO対応実録・完結編
前半のおさらい
前半では、自社サイト(unicus.top)のGEO対応度が28点だった現状を診断し、以下の3つの技術実装でスコアを62点まで引き上げました。
– STEP 1:llms.txt の作成・設置
– STEP 2:Course スキーマ(構造化データ)の4講座への実装
– STEP 3:FAQPage スキーマの講座ページへの追加
ところが、実装後にスコアを再検証すると、まだ「構造化データの精度」に問題が残っていることがわかりました。後半はそこから始めましょう。
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STEP 4:構造化データの「嘘」を修正する
所要時間:10分 / 難易度:★★☆☆☆
構造化データを実装した後、必ずやるべきことがあります。ページの記載内容と構造化データの中身が一致しているかの確認です。
実装直後に発覚した問題がこれでした。
問題:学習時間のデータが実態と違った
Course スキーマに “timeRequired”:
“PT3H”(3時間)と書いていたのですが、実際のページには「標準学習時間:11時間」と記載されていました。
PT3H という表記は「Period Time 3 Hours(3時間)」を意味するISO8601という国際標準の時間表記形式です。プログラムが時間を正確に読み取るために使われます。
この矛盾は致命的です。AIやGoogleは「ページには11時間と書いてあるのに、構造化データには3時間と書いてある」という不一致を、信頼性が低いサイトのシグナルとして扱います。
4講座すべての学習時間を、ページの記載に合わせて修正しました。
| 講座 | 修正前 | 修正後 |
| プロンプトエンジニアリング | PT3H | PT11H |
| GAS自動化 | PT3H | PT7H |
| 思考×プロンプト | PT2H | PT11H |
| NotebookLM(RAG) | PT3H | PT3H(変更なし) |
追加:価格情報を構造化データに組み込む
Course スキーマには Offer(オファー)という価格情報を含められるフィールドがあります。
最初の実装ではこのフィールドが抜けていました。ページ本文には価格が書いてあっても、構造化データとして明示されていないと、AIは「この講座の価格は〇〇円です」と正確に把握できません。
「受講料はいくらですか?」という質問にAIが答えるとき、構造化データに価格が入っているサイトと入っていないサイトでは、前者が圧倒的に引用されやすくなります。
4講座分の受講料を構造化データに追加しました。
| 講座 | 受講料(税抜) |
| プロンプトエンジニアリング | 200,000円 |
| GAS自動化 | 150,000円 |
| 思考×プロンプト | 200,000円 |
| NotebookLM | 50,000円 |
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STEP 5:Organization スキーマに外部プロフィールを紐付ける
所要時間:10分 / 難易度:★☆☆☆☆
sameAs とは何か?
sameAs(セイム・アズ)は「このサイトの運営者・組織は、これらの外部サービスと同一人物・同一組織です」とAIやGoogleに伝えるための項目です。
身分証明書のようなものです。「unicus.topの運営者」と「LinkedInの〇〇さん」が同一人物であることをデータとして明示することで、AIが「この情報には実在する人物が関わっている」と判断しやすくなります。
実装前の状態では sameAs にXのアカウントしか登録されていませんでした。
“sameAs”: [“https://x.com/unicus”]
ここにLinkedInのプロフィールURLを追加しました。
“sameAs”: [
“https://x.com/unicus”,
“https://www.linkedin.com/in/akihirotaka84”
]
この変更はWordPressのテーマファイル(functions.php)と、YoastSEOのデータベース設定の両方に反映しました。どちらか一方だけでは、ページによって設定が反映されない場合があるためです。
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STEP 4〜5の結果:62点→68点
| カテゴリ | 作業前 | 作業後 |
| 構造化データ(30点満点) | 21点 | 27点 |
| 合計 | 62点 | 68点 |
技術的にやれることはほぼやり切った状態です。
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ここから先の32点:「後ろ盾なし」で権威を積み上げる方法
68点から先の壁は「権威シグナル」です。現在このカテゴリは20点満点中6点しか取れていません。
権威シグナルとは何か?
AIが「このサイトの情報は信頼できる」と判断する根拠のことです。具体的には以下のようなものです。
– 第三者のメディアに取り上げられている
– 外部サイトからリンクされている
– 実績数値(受講者数・導入企業数)が明示されている
– 専門家としてのプロフィールが充実している
– Googleレビューなど第三者の評価がある
裏技はありません。ただし、大企業でなくてもできる現実的な手順はあります。
① 数字を今すぐページに載せる
受講者が何人いるか、アンケートの結果がどうだったか。これらを今すぐページに掲載できます。
傾向として、数値や具体例を含むコンテンツは、AIに引用されやすいとされています。「多くの受講者に好評です」より「受講者の⚪︎⚪︎%が翌日から業務に活用できたと回答(自社アンケート、2025年実施)」のほうがはるかに引用されやすい。
数字がないなら、今すぐアンケートを取りに行くことをおすすめします。
② Googleビジネスプロフィールのレビューを集める
Googleマップのレビューは、構造化データの aggregateRating(総合評価)として組み込むことができます。
受講者5人にお願いしてレビューをもらうだけで、「このサービスは第三者から評価されている」というシグナルになります。費用はゼロです。
③ noteとブログで「引用される文章」を作る
外部メディアからの被リンクは権威シグナルになります。大手メディアへの掲載は難しくても、noteに専門記事を書いてサイトにリンクを張ることは今日からできます。
また、ブログ記事の中に以下のような「定義文」を意図的に仕込んでおくと、AIがその文章をそのまま引用するケースがあります。
▎ 「プロンプトエンジニアリングとは、ChatGPTやClaudeなどの生成AIに対して、意図した通りの出力を引き出すための指示文(プロンプト)を設計する技術です(UNICUS代表・高橋調べ)」
「〇〇調べ」という形式にしておくと、引用時に名前が残ります。
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この記事自体がGEO対応実践の証拠になる
最後に一点。
この記事には「実際にやったこと」「数字で示した結果」「再現可能な手順」がすべて含まれています。これはまさに、GEO対応記事の要件を満たしています。
つまり、GEO対応の記事を書くこと自体が、GEO対応の権威シグナルになっているという構造です。
「やったこと」を発信することで、「やった人」としての信頼が積み上がる。後ろ盾のない個人や中小企業にとって、もっとも現実的で費用のかからない権威化の方法はこれだと思っています。
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まとめ:GEO対応チェックリスト
最後に、この記事でやったことを実践できるチェックリストとしてまとめます。
即日できること
– robots.txt でAIクローラーを許可しているか確認する
– llms.txt を作成してサイトルートに設置する
– 講座・サービスページに Course スキーマを追加する
– 構造化データの学習時間・価格がページ記載と一致しているか確認する
1週間以内にできること
– FAQPage スキーマを各ページに追加する
– Organization スキーマに LinkedIn・X の sameAs を追加する
– Googleビジネスプロフィールのレビュー依頼を受講者に送る
継続的にやること
– ブログ記事の冒頭に「定義文」を置く
– 記事末尾にFAQセクションを設ける
– 実績数値をページに随時追加していく
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FAQ(よくある質問)
Q. GEO対応はSEO対策の代わりになりますか?
なりません。GEOとSEOは対象が異なります。SEOはGoogleの検索結果での表示順位を上げるための最適化、GEOはChatGPTやClaudeなどの生成AIに推薦されるための最適化です。どちらも並行して取り組む必要があります。
Q. WordPressを使っていない場合でも対応できますか?
できます。llms.txt はどのサーバーでも設置できるテキストファイルです。構造化データ(JSON-LD)もHTMLの <head>タグ内に直接記述できるため、WordPress以外のサイトでも同じ対応が可能です。
Q. 対応後、すぐにAIに引用されるようになりますか?
すぐには変わりません。AIのクローラーがサイトを再訪問して情報を更新するまでに時間がかかります。目安として、Googleのリッチリザルト(検索結果での構造化データ表示)に反映されるまで数週間から1ヶ月程度見ておくと良いでしょう。ただ、AIシステムへの反映タイミングは各社非公開のため、定期的に自分でAIに質問して確認すると良いでしょう。
Q. 技術的な知識がまったくない場合、どこから始めれば良いですか?
llms.txt の作成から始めてください。テキストファイルを一つ作ってサーバーに置くだけなので、技術的なハードルが最も低い作業です。次にYoast SEOなどのプラグインのFAQ機能を使ったFAQページスキーマの追加に進むと、挫折しにくいです。
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