第1回|まず「相談」から始まった——“LLMでも選ばれるサイト”って何? 私はどこから動けばいい?
はじめに:この記事の出発点
この記事は、非エンジニアの私が、WordPressサイト(unicus.top)をLLM(AI検索)でも“見つけられ・引用される”形に整えた実録です。
実は、LLMのSEOはずっと前から気になっていました。とはいえ、難しすぎるならやらない、結果があいまいなら様子見という現実的なスタンスでした。
今年に入って、技術やツールの情報が出揃い、方法論も“ある程度確立”してきた感触があり、ChatGPTに相談。思っていたよりハードルが高くないと分かったので、重い腰を上げて取り組み始めました。
「同じ迷いを持つ人の背中を押せるかもしれない」——そんな気持ちで、やり取りも失敗も含めて公開していきます。
1. 相談の背景:従来SEOの“順位”だけで十分なのか
従来は「検索順位」で成果を見てきました。ただ最近は、GoogleのAI Overviews(AIO)や各種AIによる回答がユーザーの目に触れる機会を奪う場面も増えています。
私はそこで疑問に思いました。「LLMにも“SEOっぽい”考え方はあるの? 何を直せば、うちのサイトが選ばれるの?」
(会話)
私「“LLMでも選ばれる”って、具体的に何を指すんだろう?」
AI「AIの回答に載る/引用されることです。順位の代わりに、掲載と引用を見ます。」
ここでまず言葉のズレが生まれます。私は「順位」を求めがち。ChatGPTは「掲載・引用」という新しい物差しを示します。
2. 指標の話:順位の代わりに“載ったか/引用されたか”を数える
“測れないことは続かない”。私は具体的な指標が欲しかった。ChatGPTが提案したのは3つです。
- AIO出現率:用意したクエリ集合のうち、AI Overviewsが表示された割合
- 自社AI引用率:その回答の引用リンクに unicus.top が含まれた割合
- AIリファラ流入(GA4):perplexity.ai / copilot.microsoft.com / chat.openai.com / gemini.google.com / claude.ai などからの実アクセス
(会話)
私「“AIO出現率”って、要は“その検索でAIの回答が出たか”の割合ね。」
AI「はい。そして“自社AI引用率”が、ChatGPTのサイトが回答内で参照されたかの割合です。」
私「クリック後の成果はGA4で見る、と。」
最初は単語が多くて混乱しましたが、「順位の代わりに“載る率”と“引用率”」と日本語に言い換えると腹落ちしました。
3. いまのサイトをどう診断し、何から整える?
私は「いますぐ何を確認すればいい?」と聞きました。ChatGPTが示したのは土台の4点でした。
- XMLサイトマップが配信されているか(/sitemap_index.xml が開くか)
- robots.txtでAIクローラ方針(GPTBot/Google-Extended/PerplexityBot/ClaudeBot 等)を明記
- IndexNowで更新を検索エンジンへ即時通知(Bing等)
- 構造化データで“意味”を明示(Site representation/Article/FAQ/HowTo)
(会話)
私「“構造化データ”って、正直ピンと来ない。」
AI「AIや検索が読みやすい“注釈”です。記事はArticle、Q&AはFAQPageのように“意味ラベル”を付けます。」
私「“注釈”と言われると分かりやすい。」
ここで私は、「意味をラベル化して伝える」のがLLM対策の核だと理解しました。
4. 私は非エンジニア。WordPress(Mac)で、どう進めれば迷わない?
「一気に全部」だと混乱します。そこで、“壊さない順番”で一手ずつ進める方式で合意。
ChatGPTが示したロードマップ(全10ステップ)は以下でした(この連載の骨格になります):
- Yoast導入/AIOSEOから移行(※併用NG)
- メタ情報のインポート(タイトル・説明の継承)
- XMLサイトマップ配信を確認
- robots.txt整備(AIクローラ方針/Sitemap行)
- IndexNow導入(Enable/鍵ファイル/手動送信テスト)
- Site representation 設定(Organization名・ロゴ)
- 投稿で Article(BlogPosting) が出ているか確認
- FAQ(YoastのFAQブロック)でFAQPageを出力
- GA4探索でAIリファラ可視化(“ページの参照元 URL”+正規表現)
- AIOトラッカー導入(母集団クエリを登録/AIO出現率・引用率を自動観測)
(会話)
私「10個いっぺんは無理(笑)。」
AI「一手ずつやりましょう。あなたが“完了”と返したら次へ進みます。」
5. Yoastにする? Rank Math? それともこのまま?
ここは意思決定の小さな山場でした。私はAIOSEOを使っていましたが、ChatGPTはYoastを推しました。理由は迷いにくさと長期運用の安定性。
私は“同時併用はNG”という注意点が気になりましたが、“壊さない順番”(先にYoast導入→AIOSEO停止→Yoast有効化→インポート)で進めるなら問題ないと理解しました。
(会話)
私「じゃあ、移行で。壊さない順番で付き合って。」
AI「もちろん。」
6. 今日いちばん迷ったところ(ChatGPTの説明が難しかった点)
振り返ると、半分は理解、半分は迷子でした。特に迷ったのはここです。
- “AIO出現率・自社AI引用率”という新しい指標のイメージがつくまで時間がかかった
- “構造化データ”の感覚が曖昧(「注釈」という言い換えでやっと理解)
- LLM対策とGA4の役割分担(AIOの表示/引用はGA4では見えない)の線引き
ただ、言い換えを重ねて私の言葉に置き換えられた瞬間、霧が晴れたのも事実です。
FAQ(YoastのFAQブロックとして貼り付け可)
Q1. “LLM向け”って、何をやること?
A1. AIが読みやすい断片(FAQ/HowTo/定義・手順)を構造化し、更新を通知し、掲載・引用・流入を測ることです。
Q2. “順位の代わりの数字”は?
A2. AIO出現率(AIが回答を出す割合)と自社AI引用率(回答の引用に自社が入った割合)を母集団クエリで追います。
Q3. GA4だけではダメ?
A3. クリック後(滞在・CV)はGA4で見られますが、AIOの表示/引用は別ツールで把握します(役割分担)。
