ノートPCを使わずに仕事をする5つの方法を30日間実践した結果を紹介。XRグラス、ヘッドセット、タブレット、音声入力デバイスなど、それぞれの特徴と実用性を詳しく解説します。
ノートPCなしで仕事をする5つの方法:XRグラスからタブレットまで30日間の実践レポート
モバイルライターが30日間にわたり、ノートPCを使わずに仕事をする実験を行いました。ZDNETの寄稿ライターであるAdam Doud氏は、移動中や飛行機の中など、ノートPCが使いにくい環境でコンテンツを作成する方法を模索しました。実験では、XRヘッドセット、ARグラス、タブレット、音声入力デバイス、スマートフォンなど、5つの異なるデバイスを試しました。それぞれのデバイスには長所と短所があり、使用する場面によって最適な選択肢が異なることが分かりました。この記事では、各デバイスの実用性、使い勝手、バッテリー持続時間などを詳しく紹介します。移動が多いビジネスパーソンやライター、新しい働き方を模索している方に役立つ情報です。
このガイドについて
このガイドは、ZDNETの寄稿ライターAdam Doud氏が執筆しました。Doud氏はモバイル技術について執筆するライターで、移動中に仕事をすることが多い環境にあります。車の後部座席や飛行機の中など、ノートPCが使いにくい場面で効率的に作業する方法を見つけることが目的です。
このガイドは、ノートPCに代わる作業環境を探している人を対象としています。特に、移動が多いビジネスパーソン、ライター、コンテンツクリエイター、または単に新しい作業スタイルを試してみたい人に適しています。技術的な知識は必要なく、実際の使用感に基づいた率直な評価が特徴です。
ガイドの主な内容
このガイドでは、5つの異なるデバイスとその実用性を紹介しています。
SpeakOn音声入力デバイス:オレオクッキーほどの大きさの音声文字起こしデバイスです。iPhoneやAndroidスマートフォンの背面にMagSafe(磁気リング)で取り付け、Bluetoothで接続します。プッシュトゥトーク機能で音声を文字に変換しますが、筆者は「自分の脳は直接話して文章を作る方法に向いていない」と結論づけました。編集作業が大量に必要になることや、音声が正確に認識されないことがあるため、実用性は限定的です。
Samsung Galaxy XRヘッドセット:2025年10月に発売された、Apple Vision Proの半額で購入できるXRヘッドセットです。顔に装着する自己完結型のコンピューティングデバイスで、MLB アプリ、Google マップ、Geminiなど、空間化されたコンテンツを楽しめます。しかし、単に文章を書いたりウェブを閲覧したりするには大げさすぎます。仮想キーボードは使いにくく、ProtoArc XK01 TP Keyboardという外付けキーボードとの組み合わせが必要です。現時点ではコンテンツ作成の代替手段としては不向きですが、将来的にXRealのProject Auraのようなメガネ型デバイスが登場すれば状況は変わると期待されています。
XReal 1Sグラス:空中にディスプレイを浮かべるARグラスです。セカンダリモニターとしても使えますが、筆者はメインモニターとして使用しています。Samsung Galaxy S26 UltraのDeXモード(ウィンドウ化されたインターフェース)と組み合わせることで、飛行機の狭い座席でも快適に作業できます。ProtoArcキーボードと併用することで、どんな場所でも作業環境を構築できます。バッテリーは4〜5時間持続し、接続したデバイスのバッテリーを消費します。グラスには「フォローモード」と「ロックモード」があり、筆者は画面が空中に固定される「ロックモード」を好んでいます。
Xiaomi Pad 7とマグネティックキーボード:タブレットとキーボードの組み合わせは、ノートPC代替手段として人気があります。Xiaomi Pad 7はSnapdragon 8 Eliteプロセッサと8GB RAMを搭載し、文章作成だけでなく動画編集も可能です。iPadとMagic Keyboardの組み合わせが最も効果的とされていますが、Android派の筆者にとってXiaomi Pad 7は優れた選択肢です。Androidアプリは必ずしもタブレット向けに最適化されていませんが、コンテンツ作成には十分な性能を持っています。
スマートフォン:最後の選択肢として、スマートフォン単体での作業も紹介されています。詳細は記事の後半で触れられる予定です。
注目すべきポイント
このガイドで特に参考になるのは、各デバイスの実際の使用感と限界を率直に述べている点です。
音声入力の現実:音声入力デバイスは便利そうに見えますが、実際には「考えながら話す」スタイルに脳が適応していない人には向きません。また、デバイスが勝手に言葉を言い換えてしまう機能(「happened on a couple of occasions」を「happened a couple of times」に変換するなど)は、ライターにとって受け入れがたいものです。大量の編集作業が必要になるため、時間の節約にはなりません。
XRデバイスの実用性:Samsung Galaxy XRのような本格的なXRヘッドセットは、現時点では日常的なコンテンツ作成には不向きです。サイズが大きく、仮想キーボードの使い勝手が悪いためです。一方、XReal 1Sのような軽量なARグラスは、外付けキーボードと組み合わせることで実用的な作業環境を提供します。特に飛行機などの狭い空間では、物理的なディスプレイよりも快適に作業できます。
バッテリー管理の重要性:XReal 1Sグラスは接続したデバイスのバッテリーを消費するため、4〜5時間の作業が限界です。長時間の移動では、バッテリー容量の大きいデバイスを選ぶか、充電手段を確保する必要があります。
キーボードの重要性:ProtoArc XK01 TP Keyboardは、複数のデバイスで繰り返し登場する「頼れる相棒」です。どんなに優れたディスプレイ技術があっても、快適な入力デバイスがなければ実用的な作業環境は構築できません。
こんな人におすすめ
移動が多いビジネスパーソン:飛行機や電車での移動中に仕事をする必要がある人には、XReal 1SグラスとDeXモードの組み合わせが特に有効です。狭い座席でもノートPCを広げることなく、快適に作業できます。
ライターやコンテンツクリエイター:文章作成が主な仕事の人には、Xiaomi Pad 7のようなタブレットとキーボードの組み合わせが実用的です。十分な処理能力を持ちながら、ノートPCよりも軽量で持ち運びやすいメリットがあります。
新しい働き方を模索している人:従来のノートPC中心の作業スタイルに飽きた人や、より柔軟な作業環境を求めている人には、このガイドが新しい選択肢を提供します。各デバイスの長所と短所を理解することで、自分の働き方に最適なツールを見つけられます。
技術愛好家:最新のXR技術やARグラスに興味がある人には、実際の使用感を知る貴重な情報源となります。宣伝文句ではなく、実際に30日間使用した率直な評価が参考になります。
よくある質問
Q1. XReal 1Sグラスは処方箋レンズに対応していますか?
A1. はい、多くのARグラスは処方箋レンズインサートに対応しています。XReal 1Sも専用のレンズインサートを別途購入することで、眼鏡をかけたまま使用するか、処方箋レンズを組み込んで使用できます。視力矯正が必要な方でも快適に使用できます。
Q2. Samsung Galaxy XRとApple Vision Proの主な違いは何ですか?
A2. 最も大きな違いは価格で、Galaxy XRはVision Proの約半額です。機能面では両方とも空間コンピューティング(3D空間でアプリを操作する技術)に対応していますが、Vision Proはより洗練されたインターフェースと広いアプリエコシステムを持っています。Galaxy XRはAndroidベースで、より開放的なプラットフォームです。
Q3. DeXモードとは何ですか?どのスマートフォンで使えますか?
A3. DeXモードはSamsungが開発した機能で、スマートフォンをデスクトップPCのように使える技術です。ウィンドウを複数開いて作業でき、マウスとキーボードも使用できます。主にSamsung Galaxyシリーズの上位モデルで利用可能で、外部ディスプレイやARグラスに接続することで真価を発揮します。
