米ZDNETの専門家が2025年のPC用メモリ容量について解説。Windows PCは16GBが標準、Macは8GBでも可能だが16GBが推奨。用途に応じた適切な容量選びが重要。
2025年のPC、メモリは何GB必要?専門家が推奨容量を解説
米国の技術メディアZDNETが2025年1月、パソコンに必要なメモリ容量について専門家の見解を公開しました。記事では、Windows PC、Mac、Chromebookそれぞれに適したメモリ容量を詳しく解説しています。結論として、Windows PCでは16GBが新しい標準となり、Macでは8GBでも動作するものの16GBが推奨されています。メモリとは、パソコンが作業中のデータを一時的に保存する場所のことです。メモリが多いほど、複数のアプリを同時に快適に使えます。この記事は、パソコンの購入や買い替えを検討している人にとって、適切なメモリ容量を選ぶための実用的な指針となります。過剰なメモリは無駄な出費につながり、不足すると動作が遅くなるため、自分の使い方に合った容量を知ることが重要です。
2025年の推奨メモリ容量
Windows PCでは、16GBが2025年の新しい標準となりました。これは、現代の作業環境が複雑化しているためです。多くの人は、ブラウザで数十個のタブを開き、複数のアプリをバックグラウンドで動かし、さらに生成AIツールも使います。これらすべてがメモリを消費します。16GB未満でも動作はしますが、メール作成やウェブ閲覧、動画視聴といった基本的な作業に限られます。
Macの場合は状況が異なります。AppleのmacOSは効率的に設計されているため、8GBのメモリでもWindows PCより快適に動作します。実際、Appleは最近まで8GBを標準としていました。2025年に発売された新型MacBook Air M4から、ようやく16GBが標準になりました。MacBook ProやMac Studioなどの上位モデルでは、24GB、36GB、それ以上のメモリを搭載でき、市場で最も強力なノートパソコンとなっています。
Chromebookは第三の選択肢です。ChromeOSは軽量な設計のため、8GB以下のメモリでも快適に動作します。これがChromebookの価格が安い理由の一つです。ただし、WindowsやMacで使えるアプリの多くは使えないという制約があります。
メモリの役割と重要性
メモリ(RAM)とは、パソコンの短期記憶のようなものです。作業中のデータを一時的に保存し、必要なときにすぐ取り出せるようにします。例えば、文書を編集しているとき、その内容はメモリに保存されています。保存ボタンを押すと、SSDやハードディスクという長期保存場所に移されます。
メモリが多いほど、パソコンは多くの作業を同時にこなせます。16GBのメモリがあれば、ブラウザで20個のタブを開き、WordやExcelを動かし、音楽を再生しながら、ビデオ会議に参加できます。8GBでは、これらすべてを同時に行うと動作が遅くなる可能性があります。
専門家は、パソコンの性能を決める「三大要素」として、プロセッサ(CPU)、ストレージ(SSD)、メモリ(RAM)を挙げています。CPUは頭脳、ストレージは書庫、メモリは作業机と考えるとわかりやすいでしょう。作業机が広いほど、多くの書類を同時に広げて作業できます。
DDR5という新技術
パソコンを選ぶとき、「DDR5」という表記を見かけることがあります。DDRとは「ダブルデータレート」の略で、メモリとCPUの間でデータをやり取りする速度を示す技術規格です。数字が大きいほど新しく、速度が速くなります。
DDR5は2025年現在の最新規格で、事実上の標準となっています。以前のDDR4と比べて、データ転送速度が大幅に向上しました。これにより、アプリの起動が速くなり、複数の作業を切り替えるときの待ち時間が短くなります。
LPDDR5Xという変種もあります。これは「低消費電力DDR5X」の略で、ノートパソコンやタブレットなど、バッテリーで動く機器向けに設計されています。速度を保ちながら電力消費を抑え、バッテリーの持続時間を延ばします。
次世代のDDR6規格は2024年7月に発表されましたが、実際の製品に搭載されるのはまだ先になりそうです。技術標準を定める組織JEDECが仕様を公開しましたが、メーカーが採用するまでには時間がかかります。
できること・できないこと
16GBのメモリがあれば、ほとんどの日常作業を快適にこなせます。例えば、ブラウザで複数のタブを開きながら、Microsoft OfficeやGoogle Workspaceで文書を作成し、Zoomでビデオ会議に参加し、Spotifyで音楽を聴くといった使い方が可能です。写真編集ソフトで家族写真を加工したり、簡単な動画編集をしたりすることもできます。
一方で、プロフェッショナルな作業には16GBでは不足する場合があります。4K動画の編集、3Dモデリング、大規模なデータ分析、複数の仮想マシンの同時実行などは、32GB以上のメモリを必要とします。また、最新のAIツールを頻繁に使う場合も、より多くのメモリが役立ちます。ただし、こうした用途は一般ユーザーには当てはまりません。
メモリは後から増設できる場合もありますが、最近のノートパソコンの多くは、メモリがマザーボードに直接はんだ付けされており、増設できません。特にMacBookは全モデルで増設不可能です。そのため、購入時に将来の用途も考えて容量を選ぶことが重要です。
私たちへの影響
このニュースは、パソコンの購入や買い替えを検討している人に直接影響します。適切なメモリ容量を選ぶことで、無駄な出費を避けながら、快適な使用体験を得られます。
短期的には、16GBを標準として考えることで、購入時の判断が簡単になります。販売店で8GBモデルを勧められても、将来性を考えて16GBを選ぶべきだとわかります。価格差は通常1万円から2万円程度ですが、この投資により、パソコンを数年長く快適に使えます。
中長期的には、メモリ容量の標準が上がり続けることが予想されます。2020年には8GBが標準でしたが、2025年には16GBになりました。2030年には32GBが標準になる可能性があります。これは、ソフトウェアがより高機能になり、AIツールの利用が一般化するためです。
ただし、自分の使い方を正直に評価することが大切です。メール、ウェブ閲覧、動画視聴が主な用途なら、8GBでも十分かもしれません。一方、仕事で複数のアプリを常時使うなら、16GBは必須です。「多ければ多いほど良い」という考えは、必ずしも正しくありません。使わないメモリにお金を払うのは、大きな家を買っても数部屋しか使わないのと同じです。
