米Xrealが、デュアルモニター代替として使えるXRスマートグラス「One Pro」をブラックフライデーセールで599ドルに値下げ。171インチ相当の仮想画面を実現し、ノートPC作業の生産性を大幅向上。通常価格から170ドル割引の注目商品です。
XRスマートグラス「Xreal One Pro」がブラックフライデーで22%オフ、デュアルモニター代替として注目
2025年11月21日、米国の技術メディアZDNETが、Xreal社のXRスマートグラス「One Pro」のブラックフライデーセール情報を報じました。通常価格769ドルのところ、599ドル(約170ドル割引)で販売されています。この製品は、ノートパソコンの画面を171インチ相当の仮想ディスプレイに拡張できる機能を持ちます。
XRスマートグラスとは、現実世界に仮想の映像を重ねて表示できるメガネ型デバイスのことです。例えば、カフェでノートパソコンを開いたとき、実際には小さな画面しかなくても、このグラスをかけると目の前に巨大なスクリーンが浮かんで見えます。Xreal One Proは特に作業用途に優れており、複数のウィンドウを同時に開いて効率的に仕事ができます。
ZDNETの編集者マット・ミラー氏は実際にこの製品をテストし、Surface ProやMacBook Proでの作業において「贅沢な体験」と評価しました。視野角57度という業界最大級の広さと、120Hzのリフレッシュレートにより、滑らかで没入感のある映像体験を実現しています。この技術により、外出先でもデスクトップ環境に近い作業環境を構築できるようになります。
Xreal One Proの主な特徴と性能
Xreal One Proは、同社独自のX1空間コンピューティングチップを搭載しています。このチップにより、超低遅延での映像表示が可能になり、作業中のストレスを大幅に軽減します。遅延とは、パソコンで操作してから画面に反映されるまでの時間差のことです。この時間が短いほど、実際のモニターに近い快適な操作感が得られます。
視野角57度という数値は、現在市販されている消費者向けAR(拡張現実)デバイスの中で最も広い部類に入ります。視野角が広いほど、より大きな仮想画面を自然に見ることができます。具体的には、171インチ相当の画面サイズを実現しており、これは対角線で約4.3メートルのスクリーンに相当します。
新しいフラットプリズム光学系を採用したことで、この広い視野角が実現しました。ただし、この技術により本体はやや重く大きくなっています。重量については記事で具体的な数値は示されていませんが、長時間装着する際には考慮すべき点です。
リフレッシュレート120Hzにより、動きの速い映像もスムーズに表示されます。リフレッシュレートとは、1秒間に画面が更新される回数のことです。数値が高いほど、マウスカーソルの動きやスクロールが滑らかに見えます。一般的なモニターは60Hzですので、その2倍の性能を持つことになります。
作業環境としての実用性
マット・ミラー氏のテストによると、Xreal One Proは超広角モードを有効にすることで、複数のアプリやタブ、ウィンドウを同時に表示できます。一度配置した画面レイアウトは記憶され、次回使用時にも同じ位置に表示されます。これは、Apple Vision ProやMeta Quest 3といった高価なヘッドセットと同様の機能です。
別売りのXreal Eyeアクセサリーを追加すると、6DoF(6自由度)サポートが利用できます。6DoFとは、前後・左右・上下の移動と、頭の傾きや回転を認識する技術のことです。これにより、仮想画面を空間に固定できます。例えば、頭を動かしても画面は動かず、実際のモニターのように一定の位置に留まります。
対応デバイスは幅広く、iPhone 16以降、Steam Deck、iMac、Windows PC、Androidデバイスで使用できます。サイズは2種類用意されており、中サイズは57-66mm、大サイズは66-75mmの瞳孔間距離に対応します。瞳孔間距離とは、左右の目の中心間の距離のことで、個人差があります。適切なサイズを選ぶことで、より快適な視聴体験が得られます。
音響システムとBoseとの協業
Xreal One Proの音響システムは、音響機器メーカーのBoseと共同開発されました。スピーカーは本体に内蔵されており、耳に直接装着するイヤホンやヘッドホンとは異なる方式です。耳の近くから音を出すため、周囲の音も聞こえる設計になっています。
この方式のメリットは、長時間使用しても耳が疲れにくいことです。また、周囲の状況を把握しながら作業できるため、カフェやオフィスなどの公共空間でも安全に使用できます。音質については、直接耳に装着するタイプには劣るものの、作業用途としては十分に楽しめる品質とレビューされています。
ただし、音漏れには注意が必要です。静かな環境では周囲の人に音が聞こえる可能性があります。図書館や会議室など、静粛性が求められる場所では、別途イヤホンの使用を検討すべきでしょう。
できること・できないこと
Xreal One Proを使うことで、ノートパソコン1台でデュアルモニター環境を実現できます。例えば、左側にメールソフト、中央にウェブブラウザ、右側に資料を開くといった使い方が可能です。カフェや新幹線の中でも、オフィスと同じような広い作業スペースを確保できます。飛行機での映画鑑賞や、Nintendo Switchのゲームを大画面で楽しむこともできます。
また、物理的なモニターを持ち運ぶ必要がないため、出張や旅行時の荷物を大幅に減らせます。ホテルの部屋でも、デスクの広さに関係なく快適な作業環境を構築できます。複数の画面を同時に見る必要がある、プログラマーやデザイナー、データアナリストなどの職種に特に有用でしょう。
一方で、長時間の装着には慣れが必要です。通常のメガネよりも重いため、数時間の連続使用では疲労を感じる可能性があります。また、視力矯正が必要な人は、コンタクトレンズを使用するか、度付きレンズのオプションを検討する必要があります。
屋外での使用にも制限があります。明るい日光の下では、仮想画面が見えにくくなる場合があります。主な使用場所は、室内や飛行機の中など、照明が制御された環境になるでしょう。バッテリー駆動ではなく、接続したデバイスから電力を供給される仕組みのため、使用時間はパソコンやスマートフォンのバッテリー残量に依存します。
私たちへの影響
このニュースは、ノートパソコンで仕事をする全ての人に新しい選択肢を提供します。特に、リモートワークやノマドワーカーとして働く人々にとって、作業環境の質を大きく向上させる可能性があります。
短期的な影響としては、外出先での作業効率が向上します。カフェや図書館、コワーキングスペースなど、限られたデスクスペースでも複数の画面を使った作業が可能になります。599ドルという価格は、高品質な外付けモニター2台分と同程度ですので、頻繁に移動する人にとってはコストパフォーマンスの高い投資といえます。
中長期的には、オフィスの在り方自体が変わる可能性があります。物理的なモニターが不要になれば、デスクスペースをより柔軟に使えます。また、会議室でのプレゼンテーションや、複数人でのコラボレーション作業にも新しい形が生まれるでしょう。2026年以降、より軽量で長時間使用に適したモデルが登場すれば、さらに普及が進むと予想されます。
ただし、この技術はまだ発展途上です。全ての人に適しているわけではなく、実際に試着して自分に合うか確認することが重要です。また、VR酔いのような症状を感じる人もいるため、購入前に返品ポリシーを確認しておくことをお勧めします。現時点では、従来のモニターを完全に置き換えるというよりも、状況に応じて使い分けるツールとして考えるのが現実的でしょう。
