Mammotionが2026年1月のCESで新型ロボット芝刈り機Luba 3を発表。境界線ワイヤー不要で3つの技術を組み合わせた高精度ナビゲーションを搭載。3月出荷開始で価格は3,300ドルから。
Mammotion、境界線ワイヤー不要の新型ロボット芝刈り機Luba 3を発表
2026年1月、アメリカ・ラスベガスで開催された世界最大級の家電見本市CESにて、ロボット芝刈り機メーカーのMammotionが新製品ラインナップを発表しました。その中でも注目を集めたのが、フラッグシップモデルのLuba 3です。この製品は、従来のロボット芝刈り機で必要だった境界線ワイヤーの設置が不要で、3つの先端技術を組み合わせた「Tri-Fusion Navigation System(トライフュージョン・ナビゲーション・システム)」を搭載しています。このシステムは、LiDAR(ライダー)、NetRTK(ネットRTK)、AI画像認識という3つの技術を統合し、より正確な位置把握と障害物回避を実現します。価格は3,300ドル(約50万円)からで、3月に出荷が開始される予定です。ロボット芝刈り機市場では、設置の手間や境界認識の精度が課題となっていましたが、Luba 3はこれらの問題を解決する製品として期待されています。
Luba 3の主な特徴と技術
Luba 3の最大の特徴は、Tri-Fusion Navigation Systemと呼ばれる3つの技術を組み合わせたナビゲーションシステムです。LiDARとは、レーザー光を使って周囲の物体との距離を測定する技術のことです。Luba 3は水平方向360度、垂直方向59度の範囲を最大100メートル先まで検知でき、数百万のデータポイントから3Dマップをリアルタイムで生成します。これにより、1センチメートル以内の精度で障害物を検知し、進路を調整できます。
NetRTKは、衛星測位システムを使った高精度な位置情報技術です。従来のRTKシステムでは基地局の設置が必要でしたが、NetRTKではスマートフォンアプリ上で境界線を設定するだけで済みます。これにより、設置作業が大幅に簡素化されました。さらに、2台のフルHDカメラとAIチップを使った画像認識システムが、周囲の物体を識別します。このAIチップは10TOPS(1秒間に10兆回の演算)の処理能力を持ち、従来モデルの2倍の認識力と判断速度を実現しています。薄暗い場所でも瞬時に障害物を認識できます。
背景と経緯
ロボット芝刈り機市場は近年急速に成長しています。従来の製品では、芝刈り範囲を認識させるために庭の周囲に境界線ワイヤーを埋設する必要がありました。この作業には数時間かかることもあり、導入のハードルとなっていました。また、ワイヤーが断線すると正常に動作しなくなるという問題もありました。
Mammotionは2024年に発売したLuba 2で、RTK技術を使った境界線ワイヤー不要のシステムを実現しました。ZDNETの記者は2年以上Luba 2を使用し、フェンスのない庭でも境界を正確に認識して動作することを確認しています。しかし、RTKだけでは天候や環境によって精度が低下することがありました。Luba 3は、この課題を解決するために複数の技術を組み合わせたシステムを採用しました。
できること・できないこと
Luba 3により、境界線ワイヤーの設置なしで自動芝刈りが可能になります。スマートフォンアプリで芝刈り範囲を指定するだけで、ロボットが自動的にその範囲内を刈り取ります。例えば、隣家との境界にフェンスがない庭でも、アプリ上で境界線を引けば、その範囲を守って芝刈りを行います。また、庭に置かれた植木鉢や子どものおもちゃなどの障害物を1センチメートルの精度で検知し、自動的に回避します。薄暗い時間帯でも、AIによる画像認識が機能するため、朝夕の芝刈りも可能です。
一方で、完全に平坦でない地形や、複雑な形状の庭では、初期設定に時間がかかる場合があります。また、3,300ドルという価格は、従来の手動芝刈り機や境界線ワイヤー式のロボット芝刈り機と比べて高額です。さらに、3月の出荷開始時点では、長期的な耐久性や実際の使用環境での性能は未知数です。今後、ユーザーからのフィードバックを基に、ソフトウェアアップデートによる改善が期待されます。
同時発表された他の製品
MammotionはCESで、Luba 3以外にも2つの新製品を発表しました。Luba Mini 2は、Luba 3と同じ10TOPSのAIチップを搭載したコンパクトモデルです。最大1,000平方メートル(約300坪)の範囲をカバーし、80%の傾斜まで登ることができます。トライカメラAI画像認識とNetRTKを組み合わせたナビゲーションシステムを採用しています。
Yuka Mini 2は、フェンスで囲まれた庭に特化したモデルです。DropMow技術を採用し、電源を入れてアプリに追加するだけで、すぐに芝刈りを開始できます。N字パターンで庭を移動し、LiDARと画像認識、またはトライカメラAI画像認識システムでナビゲーションを行います。これらの新製品はすべて2026年後半に発売予定です。
私たちへの影響
このニュースは、庭の手入れに時間を割けない住宅所有者や、芝刈り作業の負担を減らしたい人々に大きな影響を与えます。従来のロボット芝刈り機では、境界線ワイヤーの設置という初期作業が必要でしたが、Luba 3ではその手間が不要になります。これにより、導入のハードルが大幅に下がります。
短期的な影響については、3月の出荷開始後、実際のユーザーレビューが重要になります。価格が3,300ドルと高額なため、購入を検討する際は、庭の広さや形状、予算を慎重に考慮する必要があります。中長期的な影響としては、ロボット芝刈り機市場全体で、境界線ワイヤー不要のシステムが標準になる可能性があります。また、AI技術の進化により、さらに高精度で使いやすい製品が登場することが予測されます。
ただし、ロボット芝刈り機はあくまで補助的なツールであり、定期的なメンテナンスや刃の交換は必要です。また、複雑な地形や非常に広い庭では、従来の芝刈り機との併用が現実的な選択肢となるでしょう。購入前に、自分の庭の条件に合った製品かどうかを確認することが重要です。
